2016.09.22
Technologies of Peace初日のパート3はいよいよ日本の高校生による日頃の取り組みについてのプレゼンテーションです。
長崎より一人で参加している田中さん(活水高校2年)は学校の被爆状況を説明し,活水高校が長年大切にしている「ふりそで・プロジェクト」について紹介しました。71年前,仲良しの二人の少女が被爆死した実話から,二度とそのような悲劇があってはならないという思いから様々に取り組んでいる活動の紹介です。「ナガサキ1万人署名活動」や「ナガサキ・アーカイブ」などについての説明がありました。
次に東京の工学院大学附属中高です。「東京五輪アーカイブ1964-2020」の制作協力をしている同校は,「すべての国が互いを認め合い,競い合う祭典では必ず平和な世界が広がる」ことを軸として活動しています。代表選手だけでなく,関係者にもインタビューをして,この大きな大会を支える人々にインタビューをし,アーカイブ化します。アーカイブの応用例として注目されています。
最後に広島女学院のプレゼンテーションです。手短に学校の紹介、平和教育、課外活動のうち、碑めぐり、署名活動、アーカイブを紹介し、特にアーカイブを詳しく説明しました。
これら3校のプレゼンテーションにより,アメリカの高校生は「記憶の継承」のため,また核廃絶のために,高校生にもできる活動があると知り,大いに刺激を受けたようです。
最後に「折り鶴」(Orizuru)というショートムービーを参加者で鑑賞しました。これはロサンゼルス在住の曽原みゆきさんが制作したもので,「折鶴」にまつわる様々なエピソードを織り交ぜながら,「折鶴がもたらす平和」をテーマに物語が展開するというものです。佐々木禎子さんと折鶴,主人公・サトシと折鶴,この二者間の関係は時代こそ違うものの,「思いやりの心」が根底にあるのは共通しています。鑑賞後は温かい気持ちになれる映画でした。(複数の映画祭の招待作品となっています。また、監督・制作の曽原三友紀さんは本校卒業生で映画美術監督の部屋京子さんのお友達でもあります)